阿部 大輔(あべ だいすけ)
ギタリスト / 作曲家 / 音楽教育者
繊細でリリカルな即興性、深い音楽性、そして伝統への敬意を兼ね備えたギタリスト・作曲家。2002年にニューヨークへ渡って以来、阿部大輔は国際的なジャズシーンで高い評価を受ける存在となった。
ジャズ専門誌『JazzTimes』(2006年2月号)は、「魅力的なメロディを紡ぐ才能あるプレイヤー」と評し、DownBeat(2013年4月号)は「伝統を重んじながらも、一貫して表現力豊かな演奏を聴かせる」と称賛している。
2005年、デビューアルバム『On My Way Back Home』(Nagel-Heyer Records)をリリース。全曲オリジナルで構成され、共演にはアーロン・パークス、ウォルター・スミスⅢ、グレッチェン・パーラト、マット・ブリューワー、ロドニー・グリーンといった当代屈指の実力派が名を連ねる。
2008年には、全員が日本出身のメンバーで構成されたジャズ・クインテット「UoU(ユーオーユー)」を結成。2010年発表のデビュー作『Home』(Tippin’ Records)は、全米ジャズラジオチャート「JazzWeek World」で2週連続1位を記録し、AllAboutJazzに「洗練された独自性と明確な実力、オリジナル性を併せ持つ」と高く評価された。2013年にはセカンドアルバム『Take the 7 Train』をリリース。DownBeatのジャーナリスト、ダン・ウエレットは「ナショナルなアイデンティティを意識しながらジャズに挑む、最も冒険的な若手バンドの一つ」と評している。
ニューヨーク滞在中は、Blue Note New York、Dizzy’s Club Coca-Cola、Smalls Jazz Club、Cleopatra’s Needleなど名門クラブに出演。自身のバンドに加え、グレゴリー・ポーター、マーク・ターナー、ジョン・カワード、ウォルター・ブランディング、ジャリール・ショウら一流アーティストとの共演も多数。
音楽の旅は東京から始まる。15歳でギターを始め、1999年に洗足学園短期大学ジャズコースを首席で卒業。その後、ボストンのバークリー音楽大学に世界奨学金を得て進学し、2002年に卒業。在学中はハル・クルック、タイガー大越、ジョージ・ガゾーンらに師事し、2001年には優秀学生に贈られる「ルイ・ベルソン賞」を受賞。
約20年にわたるアメリカでのキャリアを経て、2020年に日本に活動の拠点を移す。Little Glee Monsterのツアーサポート、大橋トリオ & THE PRETAPORTERSへの参加、新宿ピットインなどでのライブ活動を通して、ジャンルを超えた音楽表現を広げている。
演奏に加え、レッスンやワークショップ、YouTube番組『セッションの心得』を通じて、豊富な国際経験を活かした実践的な音楽教育にも尽力している。
主な共演者
Gregory Porter, Mark Turner, Jon Cowherd, Walter Smith III, Gretchen Parlato, Aaron Parks, Jaleel Shaw, Little Glee Monster, 大橋トリオ ほか多数。
公式ウェブサイト: www.daisukeabe.com