夜桜というこの久里子の書いた曲を最初に聞いたのはその昔、まだ久里子と知り合ったばかりの頃の彼女のウェブサイトを見た時でした。ウェブサイトを開くとこの曲、夜桜が自動的にかかるようになっていて、可憐で美しい曲で、演奏はピアノとベースの息が本当にぴったりで何度も聴いてしまいました。そのバージョンは今はUoU(ユーオーユー)というバンドを共にやってる、ピアノの小森陽子さんと久里子とのデュオのバージョンで、今は売られていない2人の幻のアルバム「In the afternoon」に入っていたトラックでした。あまりにその2人のバージョンが素敵すぎて、最初はこの曲をギターでやるのはどうかな?という思いもあったのですが、なんとも和を感じるメロディーとナイロン弦のギターがなかなか良い感じに合ってこのギターバージョンも氣に入ってます。
そういえば先日、冒頭にも出てきたピアノの小森陽子さんと、久里子と3人で佐賀の浪漫座で演奏した際の演奏をYouTubeにアップしました。この佐賀でのライブでも今日ご紹介の夜桜も演奏したのでそのうちアップするかもしれません。乞うご期待。
夜桜になんかエピソードないかな?花見なんてほとんどしたことないしな〜。などと思いボーッと考えていると、ふと僕が子供のころの夏休みの思い出にたどり着きました。
僕の母は佐賀県の出身で、子供のころの夏休みはよく里帰りをしていました。飛行機で行くときもあれば、新幹線のときもありましたが、何度かは夜行寝台列車で行くこともありました。その電車の名前は「さくら」。夜中に走る「さくら」で夜桜ですね。子供心に電車の2段ベッドに寝るのは新鮮でドキドキしたのを覚えてますし。新幹線で当時片道8時間ぐらいはかかった子供にとってはとても長〜く感じられる九州への旅でしたが、寝台列車だと寝て起きたら着いてるのでとても楽で好きでした。寝台列車ってなんかロマンを感じますね。最近は乗ることもないですが、これを機にまた乗ってみたくなりました。
ところで、この曲も含めでアルバムの10曲中6曲で使用したギターは以前もこのブログでも紹介しましたが、去年から使用していてとても氣に入っている本郷道太さん作のクラシックギターです。本郷さんのギターのことは、友人で同じくニューヨーク在住の素晴らしいギタリスト、塚本浩哉さんが使用していたので知りました。彼の持っているナイロン弦とスティール弦の2本は本当に素晴らしい楽器で僕もいずれは作ってもらいたいなと思っていて、やっとそれが去年実現したわけです。ちなみに、デュオアルバムの1作目の「ピュア・ソングス」で使用したナイロン弦のギターは塚本さんにお借りして録音しました(自分ではナイロン弦のギターは持っていなかったので)。
本当に愛情を込めて丁寧に作られた楽器で一年ぐらい使用してだいぶ木も鳴るようになってきて、音色も落ち着いてきてさらに愛着が湧いています。最近家ではこのギターを弾いている時間が一番長いと思います。良い楽器を弾くと楽器が色々教えてくれることも多く、弾くのも楽で氣分も上がり練習も楽しくなり良いことだらけです。僕はギターを教えてもいるのですが、初心者の方とか子供があまり出来の良くない楽器で始めると弾くのがとても大変で変な癖もついてしまいがちなので、やはり初心者の段階からなるべく良い楽器を使うと良いなと思います。
毎回思いつきで書いていて話が色々飛びますが今日も読んでいただきありがとうございます。
このブログでの曲紹介シリーズも残りあと2曲。
また明日お会いしましょう!