年男、イグナシオ、マドンナ

IMG_1772.jpg といいいつつ、実はこの1月は近年稀に経験する優雅な(言い換えると、仕事がとても少なく暇な)月となっています。 フリーランスで働くものにとって休みはありすぎるととても不安になる物です。まー生活に余裕があれば旅行にでも行ったり優雅に過ごせるかもしれないのですが、残念ながらそんな状況ににはほど遠い私。こんな時はタダでできるランニングでもと思いますが、外はあいにくのお天気が続きます。 思えばボストンの大学を卒業後NYに移って来たのは前回の年男の年です。 今年でNYフリーランスミュージシャン生活12年。思えば最初はほぼ知り合いもいなく、仕事も全くなかった時から徐々にずいぶん知り合いは沢山増え、仕事も増え、奇跡的に今までやってこれています。 今もですが、昔はもっともっと貧乏でした。一時期は週の食費は$10と決めてたり。週の食費1000円ですよ、いったい私は何食べてたのでしょうか? 不安な時も多々あったし、かなりピンチな状況にあったがなぜが奇跡的に仕事が入って乗り切れたり本当に何かに守られているとしか思えない経験も何度もしています。これからもきっと何とかなる。皆様の応援も沢山いただいてるし。 ということで、練習して、曲作って、その他の勉強して、今後の対策を練ってます。そうしてたら仕事の電話は来たりしてちょっとホッとしたり。そんなミュージシャン生活です。 そんな中、昨日は友人ドラマーのピートに誘われ、家のすごく近くにあるライブをやっているお店、Terraza 7にドラマーのイグナシオ・ベロアを見に行ってきました。 このお店家から歩いて10分以内にあるお店。ラテン系のライブを中心にやってる小さなお店です。 演奏はというと、 IMG_1785.jpg ぶっ飛びました! 実ははずかしながらこのイグナシオさんのことをよく知らなかったのですが、80年代からディジーガレスピーのバンドで活躍していた方で、BlueNoteからリーダーアルバムも出しているマスターでした。前からラテンの深さと自分の理解を超えるリズムには尊敬の念を感じていましたが、このイグナシオさん、ラテン、そしてジャズもバッチリでその全ての要素がよどみなく融合して湧き出てくる演奏で音もめちゃくちゃ綺麗でシビレました。あまりに良かったので今日もYouTubeにあがってる彼のドラム教則ビデオを見て一から勉強はじめました。本当にすごい人は一音聞いたらやはり凄いのだと実感。やはり練習あるのみ。 そして彼は彼の母国のキューバの音楽を本当に良く知っている、自分ももっと日本の音楽をいろいろ知りたいと思わさせてくれました。ちなみにそんな巨匠の素晴らしいライブがなんと$7! 素晴らしい夜でした。 そして今日は午前中からマンハッタンのタイムズスクエアの辺りにある、ミュージックビルディングに友人とセッションしてきました。このビル、実は私がNYで始めてセッションをした思い出の場所です。 まだボストンに住んでいた私は、一足先に移り住んでいた今は亡き親友の高道ハルさんを訪ねてNYに遊びに来て、そのハルさんに誘ってもらってNY初セッションは実現したのでした。ちなみにメンバーはRodriguez Brothers, Haru Takamichi, Pete Zimmerというメンツ。とりあえずみんな巧いし、NYの香りにドキドキ緊張したよい思い出です。 ↓の写真のような内装。昔はもっと汚かった。 IMG_1787.jpg ここで今日仕入れたトリビア。 この写真は今日セッションした部屋の隣の部屋の扉なのですがなんとあの、マドンナがまだ全く売れてないときにこの部屋に住んでいた!との事。ここ雑居ビルでトイレも共同だし、汚いし(昔はきっともっと汚かったであろう)、ヤバいひと多いし、絶対すみたくありません。シャワーもないのでトイレの流しで頭洗ってたと彼女のドキュメンタリーで語っていたそうです。いやいや、スターにもそんな時代があったんだと思うと元気が湧いて来ますね! そんな感じで今年も頑張ります! ]]>